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2025/05/12 19:16
アートビズが注目するアート情報。
今週は、グラントウキョウサウスタワー1Fに位置するアートセンターBUGで開催される、「アートワーカー(企画者)向けプログラム「CRAWL」選出企画 中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉」を紹介します。
会期は、2025年6月4日(水)から6月29日(日) まで。
詳細についてお伝えしましょう。
〈みる〉に意識を向ける機会

「CRAWL」は、アートセンターBUGが行っているアートワーカー(企画者)向けのためプログラム。
今回、同プログラムにて選出された、高内洋子による「中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉」が開催されます。
本展覧会では、全盲の光島貴之、色弱の中屋敷智生という独自の仕方で世界を捉える二人の美術作家を取り上げ、〈みる〉ということについてあらためて意識を向けてみる機会を創出。
光島は、木板に連なって打ち込まれた釘の傾きや高低差によって街の姿を表現。
それは光島が白杖を使って歩いたり、日々生活する中で得たイメージを手ざわりという別の感覚に置き換えたものです。
一方の中屋敷は、「遠くにあるものは小さく見える」「過去と未来を同時に見ることはできない」といった知覚の常識を解きほぐしながら、彼独自のトーンでモチーフに新しい存在の仕方を与えます。
展覧会のみどころ
展覧会のみどころが下記になります。
1.〈みるものたち〉とは誰か
同展覧会では〈みる〉ということの厚みや広がりに注目しながら、中屋敷と光島という二人の〈みるもの〉、そして鑑賞者という第三の〈みるもの〉を加えた〈みるものたち〉のあり方を考えます。
2.さわれる展示

同展覧会には、直接手で触れて鑑賞することのできる作品があります。
光島によるレリーフ状の新作では、木の板に連なって打ち込まれた釘により彼の住む街の姿が表現されており、鑑賞者は、このように彼が視覚以外の観点からみる街のかたちを、手で触れることで追体験可能。

一方、中屋敷の絵画作品にはマスキングテープが画材として用いられるという特徴があり、この物質性は、色を明度でみる彼が独自のバランスで描き出す形象と非形象の間で、鑑賞者の焦点を絶えず揺さぶるという現象をもたらします。
3.二人のアーティストが同じテーマで制作する新作を展示
二人の表現の特徴を際立たせるために、本展覧会では中屋敷と光島が同じテーマで制作する新作を展示。
この二つの作品は会場中央に立てる壁に展示されますが、背中合わせに配置するため、両者の作品を同時に見比べることはできません。
鑑賞者にとってはもどかしい体験となるはずですが、二つの作品を傍観者の視点から眺め比べるのではなく一つ一つの作品世界の当事者として向き合い、ありのままに受け止めるよう鑑賞者を促すとのことです。
トークイベントも開催
同展覧会の会期中、トークイベント「世界を捉えることと描くことのあいだ」も開催されます。
また、対話型鑑賞として見えない人・見えにくい人・見える人が一緒に展示作品を言葉で鑑賞できる企画も用意されています。
入場は無料。
ぜひ、立ち寄ってみては。
参考
開催概要
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<タイトル> アートワーカー(企画者)向けプログラム「CRAWL」選出企画中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉
<会期>2025年6月4日(水)〜 6月29日(日)
<開館時間> 11:00〜19:00 火曜休館 入場無料
<主催> BUG
BUG
〒100-6601 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー1F
Gran Tokyo SOUTH TOWER 1F, 1-9-2, Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo
交通アクセス
JR東京駅八重洲南口から徒歩3分
東京メトロ京橋駅8番出口から徒歩5分
東京メトロ銀座一丁目駅1番出口から徒歩7分
※BUGには専用駐車場はありません。ご来館には公共交通機関をご利用ください。
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今週のアートビズが注目するアート情報は、「アートワーカー(企画者)向けプログラム「CRAWL」選出企画 中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉」でした。
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